アテネオリンピックバレーボール世界最終予選 日本 vs オーストラリア


・日本 3 [ 25-20 25-21 25-23 ] 2 韓国
すべての日程が終わりました。とりあえず永遠のライバルには快勝しました。しかし、今回の目的は韓国に勝つこと(だけ)ではなかったし、韓国がこの大会を通して非常に調子が悪かったことを考えると、手放しで喜べるものではありません。とは言っても、毎試合フルセットの戦いで勝利を逃していて、どんな形でもいいから勝利が欲しかったと思います。そういう意味では良かったと思います。それに男子大会では今日くらしか喜べる日はないですし(苦笑)あ、昨日のフランス戦は良かった(ボソ
勝負事に「たら」「れば」を言うことなんて無意味だし、言うべきではありませんが、あのフルセットで落とした中国・イラン・オーストラリアとの試合を取っていれば・・・とか思ってしまいます(苦笑)特に中国戦を取っていれば、その後は違った結果になっていたように感じます。あの試合が今大会のすべてだったんじゃないかって。「たら」「れば」云々って去年のワールドカップ終了後にも書いた気がするな(激苦笑
今の全日本は確かに山本隆弘のチームだと思います。決定力はあるし、強力なサーブも持っている。「ここぞ」という場面では山本に持っていくのがセオリーでしょう。でも、調子が悪い時はすぐブロックされるし、サーブもミスを連発する。大詰めの場面やピンチでは脆さもある。山本のスパイクがブロックされて試合終了というシーンを今大会何度見たことか。でも、トスが上がってきたら打つしかない。たとえ調子が悪くてもコートに立っている限り。そこで決められなければ、ましてやそれで負ければ一番非難される事になります。「あそこで山本が決めていれば・・・」と。エースと呼ばれる人はそういう立場になってしまっても仕方ない部分もあると思います。でも、バレーボールは6人でやるもので、コート上には常に山本の他に4人ないし3人のアタッカーがいるんです。最後や大事な場面で必ずエースが打たなければならないという事はないんですよ。レフトの平行でもいいし、クイックでもいい。別にツーでもいいんです。でも、カナダ戦までの全日本は山本に固執してきた。調子が悪くても上げつづけた。田中監督は「今の全日本は隆弘のチームだ」だと言い、セッターの宇佐美も「隆弘の気持ちが切れない限り上げ続ける」と言う。「山本がダメで負けたらそれは仕方ない」と言うかのように。でも、その山本にボールを集めずに試合をすすめたフランス戦では今大会の出場国の中で唯一セットを取り、あわよくば勝利をおさめてしまうんじゃないかという素晴らしいプレーをしました。今日の韓国戦でも甲斐・杉山の両レフト、特に甲斐が大爆発して快勝しました。これは山本が打たなかったから勝ったって言いたいんじゃなくて、全日本は山本のワンマンチームじゃないんだから、他にもアタッカーはいるんだから、山本の調子が悪ければ他で切ればいいんじゃないかってことです。当たり前のことだと思いますけど、それが全然見られなかったように思います。宇佐美がコートにいる選手の調子の良し悪しを見極めてトスを上げるべきだったと思うし、その指示をいち早くベンチが出すべきだったと思います。監督的にはずっと山本を信じてチーム作りをしてきて、そう簡単にスタイルを変えられないという思いもあったかもしれませんが、勝負ごとは勝ってナンボですから。学生のクラブ活動じゃないんですし。
ダラダラと書きましたが、要は「残念」ということです(笑)非常に残念な結果に終わりましたが、コート上で常に笑顔を絶やさなかった細川や喜怒哀楽を素直に表しながらプレーをしていた杉山の姿には感動を覚えました。こうやって気持ちを全面に出す選手が日本チームには必要なんじゃないかと思います。